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不動産鑑定士とは?

05-03-2016

不動産鑑定士という仕事、近年よく耳にすることがありますがどんな事をする仕事なのでしょうか。もしかしたらなってみたいなと考えている方も多いかもしれませんね。もしくは、知り合いに不動産鑑定士の話を聞いて興味を持たれた方もいるかもしれません。今回は、その仕事内容や将来性をご紹介してみたいと思います。

不動産鑑定士ってどんな仕事?

不動産鑑定士の仕事内容

一言で不動産鑑定士を説明すると、国家資格を持って不動産の鑑定や評価を行う仕事です。その不動産の利用価値・経済的影響を及ぼす価値をお金で示すことです。この業務は、不動産鑑定士のみが行うことができる業務であり、不動産系の資格の中の最高峰と言われています。一般的には、不動産鑑定事務所・銀行の担当部門での勤務が主流のようです。ただ、コンサルティング会社や鉄道会社に勤務する場合もあり、活躍の場は多岐に渡ります。

不動産鑑定士の仕事は幅広い

よくあるパターンの不動産鑑定士の仕事の流れとして、外回り(フィールドワーク)と内部業務(デスクワーク)の2つが織り混ざっているようなスタイルが多いようです。まずは鑑定対象の物件を法務局で、不動産の登記情報を確認します。登記情報は、古いものまで確認する必要が往々にしてあるため、パソコンだけで済ませず足を運ぶことが多いです。次に、市町村役場で法令や水道・ガス事情を調べることも多いです。フィールドワークに関しては、登記情報と一致するか見たり役所の調査ではわからなかった詳細なことを調べるために行います。近隣・関係者の聞き込み調査までする場合があります。その土地がどのように使われてきたか、文書だけではわからなかったところまで調査の必要があるようです。フィールドワークの後、最後に書面にまとめて鑑定報告書を仕上げるデスクワークがあります。金融機関や不動産業者に連絡を取りながら進めていくことも多く、的確でスムーズな対応が必要になってきます。

不動産鑑定士になるには

まずは、不動産鑑定士の国家資格を取得する必要があります。難関試験として知られており、合格のために予備校や専門学校に通う人も多いです。国家試験に合格すると、研修と修了考査があって、晴れて仕事をすることができます。難関試験を突破して、仕事に就くわけですが、その収入や将来性はどうなのでしょうか。

不動産鑑定士の将来性


不動産鑑定士の平均収入は、2016年現在で約600〜700万円と言われています。不動産鑑定事務所に勤務する人が多いようですが、中には独立開業する人もいます。その場合は、1000万円以上を稼ぐ人もいて、まさに収入に関しては様々といったところです。勤務先も、前述のようにコンサルティング会社や鉄道会社等幅広いため、収入は勤務先の会社によっても変わってきます。福利厚生・待遇面に関しても、その会社によって様々です。資格を取るのが難しい分独立開業もしやすい職業と言えて、将来的な安定も築きやすい職業ではないでしょうか。不動産の鑑定という分野では、この資格を持つ人しか仕事ができないため、競合することが少なくてすみますね。また、不動産業界は、景気によって動きの活発具合に変動も出てくるため、今後景気が良くなるとますます需要が増えることも予想されます。ただし、地方での開業や独立を目指すのは現実的には厳しいようです。都市圏では、様々な不動産鑑定事務所が入り混じって不動産の動きが活発ですが、地方では固定化された強いネットワークのようなものがあるケースが多いようです。「昔から同じ不動産鑑定事務所がやっているので」という独占状態が未だ多く残っています。近年、弁護士や会計士の資格は、保持者が多くなってきていて需要と供給のバランスが崩れてきていると言われていますが、不動産鑑定士は需要と供給のバランスが保たれている状態のようです。もし都市部で開業を考えており、不動産に興味があるなら安定しつつも挑戦できる環境があるので、狙い目と言えそうです。

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