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旧耐震基準、新耐震基準ってどう違うの?

09-26-2016

近年地震が各国で起きています。ニュースでの映像でみかけるのは、火災被害や水害被害もありますが、建物の崩壊がほとんどです。世界には、重要文化財や世界的建造物や世界遺産など数多くの建造物があります。こういった建造物の多くは昔に建てられたため補修工事をしたり、建造物によっては手付かずの物数多くあります。もちろん日本にも数多くあります。特に日本は昔から地震が多いため地震の対策に力を入れてきました。CMや広告などで「耐震性に優れた家」など、耐震性というワードをよく耳にするが増えた気がします。今回は旧耐震と新耐震の違いについてまとめてみました。

旧耐震基準

最初に耐震基準が法律で定められたのは関東大震災の翌年、1924年です。建物の設計をするときに地震に耐えるができる構造基準のことです。この時定められた旧耐震は、【震度5程度の揺れでも倒壊しない。】これを構造基準として定めました。簡単に言ってしまうと、例え壁が剥がれようが屋根がなくなろうが倒壊せずに人の命が助守られればよい。というものです。震度5程度の揺れとなっているのでそれ以上の地震が起きても考慮されていなかったんです。しかし、旧耐震が定められた後から新耐震が定められるまでの57年の間にマグニチュード7クラスの地震は30回以上起きていたのです。その間地震が起きるたびに基準を見直し、個別の改正や、部分での基準強化などがなされていたのです。

新耐震基準

そんな中、1981年6月1日に新耐震基準が定められました。
新耐震基準では、【震度5程度の地震ではほぼ損傷しない、震度7程度の地震が起きても崩壊、倒壊しない。】レベルの耐性基準が定められ、また、建物の損傷よりも建物内の人間の命を守ることに主眼が置かれているのです。(新耐震基準が定めたからといってどんな大きな地震にも耐えられるということではありません。)新耐震基準の建物は1995年の阪神淡路大震災では、旧耐震の建物は30%弱が大破以上の被害を受けたことに対し、新耐震の建物は数%だったそうです。

1981年以降に建てられた建物だからと言って安心できない!

新耐震基準が1981年6月1日に施行されましたが、1981年6月1日以降に建てられた建物全てが新耐震基準というわけではありません。
マンションなど建物を建てる際に、建築確認といって着工前に建築基準法に基づいて審査があります。この建築確認を受けた日が1981年6月1日以前か、以降かで旧耐震基準か新耐震基準かに分かれます。(新耐震基準だからといって、絶対に安全。というわけではありません)1981年以降の物件を借りる際などは、確認していただくことをおすすめします。

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