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中古マンションの仲介手数料はいくら?より安く抑えるにはどうしたらいい?

03-03-2020

不動産会社を通して物件を探すと、高確率で仲介手数料がかかってきます。手数料には物件の種類ごとに目安があるので、把握しておくと予算を確保するときに便利です。

例えば、中古マンションを契約するときの手数料はいくらほどになるのでしょうか。この記事では、中古マンションの仲介手数料や安く抑える方法について解説します。

中古マンションの購入に必要な仲介手数料とは?

多くの人が中古マンションを探すとき、仲介業者を利用しています。仲介業者には一般人だとなかなか収集できない情報があったり、スムーズに契約を行うためのノウハウが蓄えられていたりするからです。

そして、多くの場合、仲介業者から紹介された物件を契約した際には「仲介手数料」を支払います。仲介手数料とは、業者に物件を探してもらって契約までのサポートを受けたことに対する成功報酬 です。そのため、もしも契約が途中で不成立になったなら仲介手数料が発生しないケースも珍しくありません。

なお、仲介手数料は業者がいくらでも自由に決められる費用ではなく、法律によって上限が定められています。

仲介手数料の上限を計算する際には物件価格を基準にします。物件価格が高くなるほど仲介手数料も上がっていく仕組みです。

ただし、仲介手数料とはあくまでも業者が間に入ってもらったことに対する手間賃なので、買主が売主と直接交渉をした場合などには発生しません。また、不動産会社が所有している中古マンションを売ってもらったときも仲介業務が発生していないので手数料を払わなくて済みます。物件を探す際には、仲介手数料がかかるのかどうかを調べておくことが大事です。

中古マンションの仲介手数料はいつ支払う?

成功報酬である仲介手数料は、原則的に中古マンションの契約が成立してから計算されます。そのため、物件を探していたり、売主との交渉が続いていたりする段階では発生しません。

そして、中古マンションが見つかり、売買契約が成立してから手数料の50%を不動産業者へと支払います。残りの50%は物件の引き渡しをするときに支払うのが一般的です。ただし、これらのルールは絶対的でなく、引き渡しを待ってから100%の金額を支払うようなケースもありえます。

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中古マンションの仲介手数料の金額

多くの仲介業者は、中古マンションの仲介手数料について上限で設定しています。物件価格などによって上限の金額は変動するので一律の金額が定められているわけでなく、業者によって大きく差が出やすい部分だといえます。

仲介手数料の上限は、物件の価格帯に応じて異なるのが特徴です。まず、200万円以下の部分については売買価格の5%に消費税を加えた額となります。次に、200万円を超えて400万円以下の部分については売買価格の4%と消費税という計算です。400万円を超えた部分は売買価格の3%と消費税です。

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中古マンションの仲介手数料を支払うときにチェックしたいこと

仲介手数料は不動産売買においてトラブルを招くこともあるポイントです。不動産業者の提示した額を無条件に受け入れるのではなく、内容を確認してから納得のうえで支払いましょう。

ここからは、中古マンションの仲介手数料について注意点を挙げていきます。

仲介手数料の金額

中古マンションを購入した際、多くの不動産会社は仲介手数料を求めてきます。買主は金額と内訳を慎重にチェックして、正当な数字かどうかを確かめましょう。

チェックポイントとしては、計算式の正しさです。物件価格に対して的確なパーセンテージで計算されているか、消費税が正しく上乗せされているかを見ていきます。また、手数料という名目であるにもかかわらず、余計な費用が加えられていないかも確かめたいところです。

たとえば、売買価格が3000万円の物件なら、消費税が10%として仲介手数料の上限は105万6000円になるはずです。売買価格が5000万円なら仲介手数料の上限は171万6000円となります。

つまり、これよりも上の額を請求されたら内訳の何かが間違っているということです。あらかじめ売買価格と仲介手数料を自分で計算しておけば、支払いの段階になってのトラブルを避けやすくなるでしょう。

避けたいのは、誤った金額をそのまま受け入れてしまうケースです。不動産会社によってはあえて高い仲介手数料を求めてくることもありえます。

また、ミスによって上限よりも高い額を請求してくる可能性もゼロといえません。金額の差異は買主自身で見つけ出さないと、余計な支出が生まれてしまうのです。

仲介手数料の返金の条件

中古マンション購入は高額の買い物なので住宅ローンを組む人も多いでしょう。ただし、物件を契約した後で住宅ローンの審査に落ちることもありえます。

その場合、売主には支払い能力がないので中古マンションを予定通りに購入できません。こうした事態を見据えて、不動産会社と「もしも住宅ローンに落ちたら契約そのものを白紙にする」 といった条件を取り交わしておくことが得策です。

そして、契約成立時に支払った仲介手数料を返金してもらえれば、買主は中古マンションを手に入れられなかっただけで損をしません。住宅ローンありきで中古マンションを探しているときは、契約内容を細かく確かめるようにしましょう。

ただ、仲介手数料の返金は法律で定められていない部分です。仲介業者によってはスムーズに返金してくれない可能性も出てきます。

そもそも、不動産会社からすれば顧客のために広告費や営業活動費などをかけて物件を探してきています。そのまま何の報酬もないのであれば、収支がマイナスに傾いてしまうのです。

それに、仲介手数料はあくまで「契約成立における成功報酬」なので、不動産会社からすれば役割を立派に果たしているとも考えられます。仲介手数料を返金しなかったり、まだ払われていない分の手数料を請求してきたりする会社もあるでしょう。

仲介手数料以外に必要な費用

中古マンションを購入するとき、「仲介の手数料だけを想定しておけばいい」と考えてしまうと後で驚くことがあります。

不動産会社が設定している手数料は、仲介の成功報酬だけと限りません。業者によっては印紙税や適合証明手数料といった、契約の作業にともなう実費も請求してきます。

ただ、多くの不動産会社は物件探しや事務作業に関する実費を仲介手数料に含めています。変則的な広告費や、遠方への出張費といった例外はあるものの、通常業務を行ってきたうえでの経費を別途請求してくるのは不自然なケースです。

それに、これらの費用であっても依頼者に確認することなく、不動産会社の自己判断で加えるような事態は認められていません。

もしも請求内容を見て理解できない項目があったとしたら、素直に受け入れないようにしましょう。自分が説明を受けていない経費に関しては、なおさら支払いには慎重となることが大事です。不透明な費用については不動産会社に質問をして、納得のいく説明をしてもらえるまで話し合うようにしましょう。

ただ、請求の段階になって不動産会社と金額について話すのは、押し問答になることも多いので賢明ではありません。理想は物件探しを始める段階で不動産会社から細かく説明を受けておくことです。そうやって細かく費用を把握しておけば、予想より高い額を請求されても「話と違う」とはっきり主張できます。

中古マンションの仲介手数料で後悔しないためのポイント

仲介手数料の額は物件価格に合わせて高くなっていきます。そのため、中古マンションともなれば手数料だけで100万円を超えることも珍しくありません。

ただ、それはあくまで上限の話です。仲介手数料には上限が設定されているものの、下限に決まりはありません。そのため、仲介手数料を安くすることも可能です。

例えば、手数料が高いと感じたら、他の業者に同じ物件を相談してみましょう。物件の価格は大きく変わらなくても、仲介手数料が安くなることがあります。

また、業者に値引き交渉を持ちかけるのもひとつの方法です。どうしても物件を売りたいという気持ちが強い業者なら、交渉に応じてくれます。

そのほか、仲介手数料が適正価格かどうかを調べるのも大切です。仲介手数料が一般的な基準よりも高く設定されていれば、安くしてもらえる余地が残されています。

ただ、不動産会社から積極的に値引きをしてくれるわけではないので、利用者自身が仲介手数料のシステムや計算式を理解しておきましょう。それでも、好条件の物件で仲介手数料も適正であれば、すぐに支払ったほうがいいケースもあります。

中古マンションは常に理想の物件が売りに出されているわけではありません。ベストな契約のタイミングが来たとき、予算が確保できていないと他の買主に奪われてしまいます。物件を探す際には、仲介手数料を含めて余裕のある予算を蓄えておきましょう。

中古マンションの仲介手数料を安く抑えるには?

どうしても中古マンションの仲介手数料が高いと感じたら、さまざまな方法で安くできます。そのかわり、コツを踏まえておかないと不動産会社との関係が悪くなるなどの弊害が生じます。関係性を壊さないように気をつけながら、少しでもお得な契約を結びましょう。

以下、中古マンションの仲介手数料を安くする方法です。

値引きの交渉をしてみる

仲介手数料は上限が法律で決まっているだけで、その範囲内であれば不動産会社がそれぞれの判断で設定しています。つまり、値引き交渉のある金額なので、思い切って「安くしてほしい」と切り出すことも許されます。そして実際、仲介手数料を抑えてもらえるケースも珍しくありません。

ただし、注意したいのは仲介手数料を値引きすると業者の利益は減ってしまう点です。そのため、値引き交渉を渋る業者もあります。また、あたかも「値引きをしてもらえて当然」のような態度でいると業者も態度を硬化させてしまいます。値引き交渉をするときには、状況に応じた切り出し方を心がけましょう。

例えば、売主が早く買手を見つけたいと思っている物件であれば、多少の譲歩をする心構えが先方にできています。購入の意思があることをきちんと伝えておけば値引き交渉にも応じてくれやすいといえます。「購入するつもりでいるので仲介手数料だけ見直してほしい」といった伝え方をすれば、値引きしてもらえる可能性は高くなるのです。

ただ、それでも買主側には謙虚な姿勢が求められます。なぜなら、値引き交渉に成功してもしなくても、同じ業者に物件を仲介してもらわなくてはならないからです。

横柄な態度で交渉をしてしまい、関係が壊れてしまえば業者側のモチベーションは下がります。逆に、相手へのリスペクトを忘れずにいれば、その物件を契約できなかったとしても引き続き業務へと注力してもらえます。

仲介手数料無料の業者に依頼をする

不動産会社と仲介手数料を交渉することで、さまざまなトラブルが起こることもありえます。業者がやる気をなくしてしまったら、その後、真剣に好条件の中古マンションを探してもらえなくなってしまいます。

このような状況を避けるためには、最初から仲介手数料が無料の業者を利用する のも選択肢のひとつです。そもそも仲介手数料を支払うのは義務でないため、業者の判断によっては発生しません。広告費をかけていなかったり、業務効率が高かったりする業者は余分な経費がかかっていないので、仲介手数料無料でも十分に利益を上げられます。

ただ、ふだんは仲介手数料無料でも、物件によっては有料になってしまうことがありえます。物件を探している段階で仲介手数料の有無はしっかり確認しましょう。

ちなみに、ゼロワンハウスであれば、無料にならない場合でも仲介手数料は一律で、物件価格の0.7%に定めています。リサーチ段階で仲介手数料のほぼ正確な額を把握できるため、後々のトラブルを回避できます。

さらに、仲介手数料無料と合わせてキャッシュバックを行っているのもゼロワンハウスの魅力です。これらのサービスや特典を同時に受ければ、他の業者より数百万円も安く中古マンションを購入することも可能です。

その他、スタッフの経験値も注目したいポイントです。仲介手数料無料の業者の中には、キャリアの長いプロフェッショナルを集めているところもあります。

こうした業者を利用するとスムーズに優良物件を探せるので、理想的な中古マンション探しが実現します。些細な疑問も気軽に相談できるでしょう。

仲介手数料を抑えて中古マンションを購入しよう

中古マンション購入は決して安い買い物ではないので、抑えられる部分は抑えたいところです。

ゼロワンハウスは仲介手数料が基本的に無料なので、初期投資を節約したい人向けの不動産業者です。しかも、仲介手数料がかかる物件についても割合が一律なので、費用を簡単に予想できます。少しでも安く中古マンションを見つけたい人におすすめです。

【この記事の監修】
森元 将士 1983年生まれ 宅地建物取引士

日本大学卒業後、テレビ制作・コーディネーターの職を経て大手不動産会社へ入社。 幅広い不動産売買業務全般に携わる。 購入者が損をしない不動産選びを支援したいという想いから、2014年に不動産売買仲介サイト「01HOUSE」を立ち上げ、現在まで300件以上の不動産取引を経験。疑問と不安を解決し、不動産購入の後押しとなる情報を発信している。

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