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高い仲介手数料は下げられる?お得に不動産購入・賃貸契約する方法を紹介

03-10-2020

不動産の購入や賃貸契約を進めるときに、気になるのが仲介手数料です。仲介手数料の見積もりを出してもらった際、どうしてこんなに高いのかと疑問に思う人も多いのではないでしょうか。

ここでは、仲介手数料が高い理由や仲介手数料を安くするための方法について説明していきます。この記事を読めば、仲介手数料を下げるための具体的な方法がわかるので、お得に取引できるようになるでしょう。

仲介手数料とは?

不動産を購入したり借りたりと、取引をする際にはさまざまな費用がかかります。

その中でも、仲介手数料は内容がよく説明されないまま請求されているケースがあります。そのため、不動産会社の仲介手数料について、あまりよく知らないという人もいるのではないでしょうか。

物件を購入したり借りたりするときに、売主や大家さんと直接交渉する人はあまりいないでしょう。不動産の取引をするとき、売主や大家さんと契約者の間に立って手続きを進めてくれる不動産会社に支払う報酬が仲介手数料です。

物件を購入する場合と借りる場合は仲介手数料が異なるため、それぞれの場合の手数料について説明していきます。

仲介手数料1.購入

不動産を購入したり売却したりする際には、不動産会社と媒介契約を結びます。そこで、不動産売買の仲介を不動産会社へ依頼するために支払う報酬が仲介手数料です。

仲介手数料は、売却と購入いずれの場合も不動産会社に対して支払う必要がある費用です。

そもそも不動産を売却する側としては、宣伝活動や物件の査定などを行います。購入する側としては、物件の紹介や売買契約締結のための各種手続きがあります。遠方の物件に対する仲介行為など、通常の業務範囲を超えた内容の場合は、別途費用が請求される可能性が高いです。

仲介手数料は成功報酬型のため、不動産購入のために仲介活動を行ったとしても、契約が成立しなければ支払う必要はありません。すでに対応してもらったことで断りにくくなってしまい、仲介手数料に納得できないまま契約することがないよう、覚えておきましょう。

仲介手数料2.賃貸

賃貸の場合、仲介手数料は大家さんと賃貸物件を契約する人の両方が支払います

賃貸の仲介は、物件紹介や内見、各種手続きのサポートなどがあります。仲介手数料は、不動産会社にこれらの仲介活動を依頼するために支払われる費用です。不動産の購入時と同様に、成功型報酬のため契約が成立に至らなければ支払う必要はありません。複数の物件を紹介してもらったり、内見をしたりしても支払わなくて問題ありません。

この仲介手数料が不動産会社の収入源となっています。仲介手数料を支払うタイミングは契約完了後、敷金や礼金などの初期費用に加えられて請求されることが多いです。

場合によっては、大家さんや管理会社の都合などで契約前に入金を求められることもあります。諸費用と合わせると、まとまった金額を一度に支払うことになるので、手数料を支払うタイミングが気になる場合は事前に不動産会社に確認しておくと良いでしょう。

仲介手数料の相場は?

では、仲介手数料の相場は大体いくらくらいなのでしょうか。不動産の購入と賃貸に分けて説明していきます。是非参考にしてみてください。

仲介手数料の相場1.購入

不動産を購入する場合は、仲介手数料の上限が宅建業法によって定められているため、その上限で仲介手数料を設定している業者が多いです。

物件価格が400万円を超える場合は、物件価格の3%に6万円と消費税を加えた金額が仲介手数料の上限になります。この3%というのが手数料率で、正規手数料ともいわれています。

400万円以下の物件は、手数料率が割高に設定されているため、200万円超え~400万円以下は売買価格の4%に消費税を加えた金額、200万円以下は売買価格の5%に消費税を加えた金額です。

物件価格とは、土地と建物の価格のことで、例えば消費税が10%で物件価格が3000万円の場合は、仲介手数料が100万円を超えるのが一般的です。不動産会社によっては、仲介手数料が半額や無料と打ち出しているところもありますが、その場合は仲介活動をしっかり行ってくれるか見極めることが重要になります。

↓ 詳しくはこちらをご参考ください ↓

仲介手数料の相場2.賃貸

賃貸物件の場合も、仲介手数料の上限が宅建業法で定められています。契約者が支払う分は、家賃0.5カ月分に消費税を加えたものが上限とされていますが、実際は家賃1カ月分に消費税を加えた金額となっている不動産会社が多いです。

これは、契約者と大家さん両方の承諾を得れば上限額を超えても良いとされているためです。仲介手数料が家賃1カ月分の場合は、家賃が5万円の物件なら消費税10%を加えて、仲介手数料は5万5000円になります。家賃に共益費と管理費は含まれませんが、駐車場代は含まれていることも多いです。

他にも、仲介手数料が無料や家賃にかかわらず一律などもあります。仲介手数料が安いと一見得だと思えるかもしれませんが、別途初期費用として支払うものがあるので、サービス全体を見ないと本当にお得かどうかわからない場合があります。賃貸契約をする際には、事前によく確認しておきましょう。

仲介手数料を高く感じる理由は?

不動産の購入や賃貸をする際、仲介手数料を高く感じたことはありませんか。詳しい説明を受けないまま、高い金額を請求されて戸惑ったことがある人もいるのではないでしょうか。

仲介手数料が高く感じられる理由について、購入と賃貸の場合に分けて説明していきます。

仲介手数料に不満を感じる理由1.購入

不動産の購入にあたっては、物件価格が高額なので、数パーセントの手数料といっても高額になります。また、購入時には、登記費用や住宅ローンの借り入れ費用など様々な費用がかかります。

物件を購入する際には多くの費用がかかるので、物件価格だけでなく、仲介手数料などの諸費用を合わせたうえで予算内に収まるかどうかを考えながら物件を探すことが大切です。

なお、仲介手数料を含む諸費用は現金で用意することが一般的なため、一度に高額な支払いを済ませることが負担に感じる場合もあります。購入資金は余裕を持って準備しておき、仲介手数料を含めた諸費用も問題なく支払えるのかどうか、事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。

仲介手数料に不満を感じる理由2.賃貸

不動産を借りる際、法令で定められている仲介手数料の上限を超えて請求している不動産会社が多くなっています。本来なら0.5カ月分で良いところを、大家さんの分も含む1カ月分を支払うことになり、仲介手数料を高く感じてしまうケースがあります。

仲介料のことを説明されるケースは少ないため、よく仕組みがわからず高いと感じることもあるでしょう。賃貸契約の際に提示される書類には、1カ月分を請求する旨が書かれていることが多いですが、わかりにくいというデメリットもあります。契約時に仲介手数料のことを知ったとしても、すでにサービスを受けているため、金額に納得がいかなくても断りにくい場合があります。

また、契約者と大家さんの両方から不動産会社に仲介手数料が入る仕組みなので、もらいすぎなのではと感じる人もいるのではないでしょうか。

実際は、大家さんが支払う分を契約者が支払っているので、不動産会社が得る報酬は通常のものですが、契約者が多く支払っているため不満を感じやすいのでしょう。原則として0.5カ月分で良いのですが、1カ月分を支払うことが一般的に多いので、どうしても借りたい物件の契約時などは、必要な費用としてあらかじめ考慮しておくと良いでしょう。

仲介手数料を節約することはできる?

数パーセントとはいえ、物件価格や賃料が高くなれば、仲介手数料も高くなってしまいます。では、高額な仲介手数料を節約することはできるのでしょうか。

結論から言うと、ポイントを押さえて交渉すれば、仲介手数料を節約することは可能です。ここでは、不動産の購入と賃貸の場合に分けて説明していきます。

仲介手数料を節約する1.購入

宅建業法では、仲介手数料は上限を定めているだけなので、それより低い金額になることもあります。そのため、手数料を値切ったり節約したりする行為自体に問題はありません。

ただ、仲介手数料は不動産会社の収入源であり、やみくもに値切るとサービスが低下する恐れがあるので、端数を値引いてもらう程度にとどめておくことが良いでしょう。

値切りをする以外の方法では、同じ物件を取り扱っている複数の不動産会社に問い合わせて、仲介手数料が最も安いところを選んで契約するという手もあります。広告掲載時に仲介手数料無料と打ち出している不動産会社を選ぶことで、仲介手数料がかからなくて済む場合もあるでしょう。

また、不動産会社に顔が利く人を通じて、割安な仲介手数料で契約するという方法もあります。家族や友人、知人が不動産会社に勤めている場合などは、仲介手数料を大幅に値下げしてもらえることもあるので、相談してみてはいかがでしょうか。

勤め先が不動産会社と提携している場合は、福利厚生で割り引いてくれる場合もあるので、上手く活用すればお得に不動産を購入できるでしょう。その他、株式を上場している不動産会社は、株主に仲介手数料割引の優待を行っている場合もあります。

不動産の購入となると、数パーセントの仲介手数料の差が大きな金額になるため、少しでも手数料を下げることができれば大幅に費用を減らせる可能性もあり、見逃せないポイントといえます。

仲介手数料を節約する2.賃貸

賃貸の場合、不動産の仲介手数料を下げてもらうことは可能なのでしょうか。物件を借りる際、購入時と同じく仲介手数料の値下げ交渉をすることは問題ありません。ただ、仲介手数料は不動産会社の報酬にあたるため、値切ることでサービスが低下する懸念があることは理解しておきましょう。無理な値引き交渉をすると、取引自体を断られてしまう場合もあるかもしれません。

仲介手数料の値下げ交渉をするときには、印象が悪くならないように丁重にお願いするようにしましょう。あらかじめ他社の見積もりを出して交渉したり、予算を提示して交渉したりするのも有効です。

また、不動産会社の繁忙期を避けることをおすすめします。何故かというと、正規の報酬を払って契約してくれる人が多ければ、わざわざ仲介手数料の値引きに応じる必要がないためです。すでに何かしらのキャンペーン期間中であれば、そこからさらに値引きしてもらうことは難しい可能性が高いでしょう。基本的には、取引がしにくくならないように、割引の相談程度にとどめておくのが無難かもしれません。

仲介手数料が元々割安な不動産会社なら安心!

不動産を購入、賃貸する際に、数ある不動産会社のなかでどこを選べば良いのか迷う人も多いのではないでしょうか。

手数料などの費用は、不動産会社ごとに差が出る場合があります。仲介手数料をなるべく安く抑えられれば、節約効果も高くなります。

そこで、仲介手数料が元々割安な不動産会社なら、仲介手数料を値切る必要もないので、節約を考える手間も省けるのでおすすめです。

不動産の購入と賃貸いずれの場合でも、手数料が安かったり無料だったりする不動産会社はあります。手数料無料や割安な場合、大家さんや売主から仲介手数料を多くもらっていることが理由です。

手数料が安いからといって、別の諸費用で元を取っている場合もあるので、本当にお得なのかどうかが分かりにくいケースもあります。

賃貸物件の場合は、敷金や礼金などを含めた全体的な出費を計算してみたうえで、得になっているか判断するようにしましょう。想定外の出費で慌てることがないように、仲介手数料が割安な不動産会社を上手く活用して、費用を抑えることを意識してみてはいかがでしょうか。

仲介手数料が安い業者を見つけてお得に契約しよう!

不動産の購入や賃貸契約をする際には、仲介手数料がかさみがちなので、なるべく仲介手数料が無料になったり、キャッシュバックが受けられたりする不動産会社を選ぶことがおすすめです。

サンキュールームやゼロワンハウスなら、仲介手数料が無料でキャッシュバックも受けられるのでおすすめです。上手に活用して、初期費用を節約してみてはいかがでしょうか。

【この記事の監修】
大槻陽一 株式会社GKコンサルティング代表取締役

一部上場企業退職後、六本木のレストランにて接客スキルを学ぶ。その後、不動産会社・IT企業での勤務を得て 2013年8月、株式会社GKコンサルティングを設立。現在まで3,000件以上の不動産取引を経験。 取引慣習にブラックボックス的な要素が多く、一般のユーザーにとって不透明な不動産業界を変えるため、インターネットメディアを通じて有益な情報を届けている。

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