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登記にはいくらかかる?不動産購入時にかかる費用と合わせて確認!

02-07-2020

不動産を購入した際、必要になってくるのが不動産登記です。しかし、不動産のような大きな買い物は一生に一度の場合が多く、登記費用について知らない人は多いのではないでしょうか。できれば不動産を購入する前に、登記も併せた諸費用について確認しておくと安心できます。この記事では、登記をはじめとした不動産購入時にかかる費用について説明していきます。

不動産の購入時に必要な登記とは?

不動産を新たに建築したり中古物件を購入したりした際は不動産登記を行わなければなりません。不動産登記とは対象の不動産がどのような状況であるかを明らかにしておくためのものです。登記には不動産の所有者、所在地、地番、地目、面積や建物の構造などの他、抵当権の設定といったものまで含まれています。これらの不動産に関するすべての情報を登記し一般公示されることで、所有者が誰であるか明確になります。

登記によって不動産情報を最新の内容にしておけば、例えば銀行から融資を受ける際の担保としても有効になるわけです。または、転居などで売却したいときにもスムーズに手続きを進めることができます。不動産を取得するときは、仲介業者を通す以外に誰かが所有していたものを直接購入することもあるでしょう。その場合も不動産の所有者が相手から自分に異動した事実をきちんと示しておかなければなりません。不動産を取得した際は速やかに不動産登記の手続きを済ませておくことが重要です。

不動産には固定資産税がかかります。実は、固定資産税を算出して徴収するうえでも重要な資料となるのが不動産登記です。通常、固定資産税は不動産の所有者に対して課税されるもので、登記を正常に行っていないともとの所有者に課税されてしまうことになります。実際に、不動産登記を怠ったために売却側と購入者の間で固定資産税の授受を行う必要性に迫られたというケースもあります。

不動産を登記する際にかかる費用って?

不動産登記の内容や重要性についてわかったところで気になるのはその費用でしょう。ここでは、不動産登記に実際にかかる費用について説明していきます。

登録免許税

不動産登記にかかる費用といっても、専門家への代行費用など実際にはさまざまなものが含まれています。その中でもっとも重要であり基本となっているものが「登録免許税」です。「登録免許税」とは不動産の登記申請の際に国に納付する税金の一つであり、法律で義務付けられているため必ず納めなければなりません。ここで注意しておきたいのが「登録免許税」の額で、すべて一律ということではなく不動産ごとに異なります。また土地と建物でも税率が変わってくるので注意が必要です。

「登録免許税」は課税標準と税率の掛け合わせで計算を行います。課税標準とは税金を計算する際にもととなる金額のことで、不動産の売買金額などを指します。つまり、不動産の金額に税率をかけることで「登録免許税」を算出していくのです。しかし、税率も登記の種類によって異なるため、不動産ごとで金額を計算しなければなりません。不動産登記の申請は法務局で行いますが、その際は「登録免許税」に相当する収入印紙を申請書に貼り付けて提出します。

このように、不動産登記にかかる費用は不動産の額や登記の内容に応じて細かく異なっているため、素人が計算するのはやや難しいといえます。また、納税に使う収入印紙代は一括で支払うのが原則ですから、あらかじめ不動産にかかる「登録免許税」を正確に計算しておき、把握しておくようにしましょう。そして、必要なときにすぐに支払う準備をしておくことが重要です。

専門家へ支払う報酬

不動産登記は自分で行うことも可能です。「登録免許税」を正確に計算し、登記申請に関する書類をまとめることができれば、自分で挑戦してみるのもいいでしょう。しかし、実際には込み入った内容も多いうえに「登録免許税」に相当する収入印紙に不足があれば受け付けてもらうことができません。正確でスムーズな不動産登記をするには、専門家に委任するのが一般的です。

専門家に不動産登記の申請を一切任せるには、当然ながら報酬が必要になってきます。ここで気になるのは専門家に支払う報酬額ですが、実は明確な金額が出されているわけではありません。不動産登記申請を代行する際の報酬は、以前は基準が設けられていました。そのため、依頼者はあらかじめおおよその費用について把握することが可能でしたが、現在ではそれぞれの事務所で自由に決められることになっています。ただし、事務所によってはWebサイトなどで明記している場合もありますし、事前に見積もりを取ることもできます。いきなり不動産登記の依頼をするのではなく、まず見積もりを取るなど報酬額を把握できてから検討すると慌てることがありません。

また、不動産登記の申請を依頼する主な専門家は司法書士になります。不動産登記の申請ができる資格は他にも土地家屋調査士などいくつかありますが、司法書士の業務内容の一つとして「登記又は供託に関する手続について代理すること」と書かれています。不動産登記の申請をどうすべきか迷った場合は司法書士に依頼するといいでしょう。

不動産を登記する際にかかる費用の目安

前述したように、不動産登記の基本となる「登録免許税」の額はどの専門家に依頼しようと変わることはありません。課税標準は不動産によって変動するものであり、それぞれの条件によって税率も決められているからです。この他に必要な費用を併せても専門家によって変わることはなく同じ金額で計算されます。例えば住宅ローンを利用して新築物件を購入したとしましょう。「登録免許税」の他に土地の所有権移転登記に建物の表題登記、そして建物の所有保存登記とさらに抵当権設定登記が加算され、おおよそで20万円です。

これに対して専門家に支払う報酬には事務所ごとでばらつきがあります。しかし、報酬を設定する基準のようなものを設けている事務所は多く、通常は不動産の売買価格や取り扱い件数などをもとにしています。例えば所有権移転登記なら1件につき3〜7万円、抵当権設定登記であれば2万円前後〜7万円程度が相場と考えておけばいいでしょう。この他、交通費や通信費などの実費が別途請求される可能性があります。

不動産を購入する際にかかる登記費用以外のコスト

不動産を購入するには登記申請以外にもさまざまな費用が発生します。実際にはどのような費用がかかるのか説明していきます。

表示登記費用や測量費

不動産を購入した際、土地の面積を正確に測る必要が出てきます。それをもとに不動産登記を行うわけで、表示登記費用と測量費がかかることになります。通常は測量の費用を出すのは売主の方ですが、買主が要望した場合は買主側が負担する可能性が高まるので良く考えてから測量してもらいましょう。測量を行うのは土地家屋調査士ですが、費用が気になる場合はあらかじめ確認しておくと安心です。また、費用を抑えたいというときには多少であれば相談に応じてくれる場合もあります。

実際にかかる表示登記費用や測量費ですが、実は土地の形状や広さによって変動します。複雑な形状で難易度が高いものはそれだけ費用も高くなりやすいと考えておいた方がいいかもしれません。さらに問題になるのは隣接する土地です。測量をする際はどうしても隣接する土地の所有者の協力が必要になってきます。隣接する土地の所有者と連絡が取れなかったり協力が得られなかったりする場合は、その分時間が取られることになります。測量にかかる費用もそれだけ上がるかもしれません。

農地転用の届出にかかる費用

土地を購入して住居を新築する際に多いのが農地を転用するケースです。郊外の場合、農地として使用してきた土地を手放して広大な土地を整理する人も少なくはありません。一部を売買するケースもあればまとめて分譲するケースなどさまざまです。農業の後継者がいない場合などに多く、立地によっては安くて広大な土地を購入できるというメリットがあります。

ただし、農地として使われてきた土地を宅地に転用するには、農地法に従ってきちんと手続きを行わなければなりません。農地に住居を建てるには許可が必要だからです。面倒という理由で許可申請を怠ったときは個人の場合で3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられることになります。農地の転用許可は法に沿って書類を作成する必要があり、通常は行政書士に依頼します。そのため、行政書士への報酬が必要で、10〜20万円程度の費用が発生すると考えておきましょう。

しかも、これで終わりではありません。無事に農地から転用許可が下りればそれはそれで良いのですが、その後さらに地目変更登記を行う必要が出てきます。土地の地目変更登記にかかる費用は3〜4万円程度が一般的です。違法に住居を建てた場合の罰則を考えれば安い費用ですが、できるだけ費用を抑えるならはじめから地目が宅地になっている土地に住居を建てる方が賢明といえるでしょう。

契約書に貼り付ける印紙代

不動産購入では前述したように登記の際に「登録免許税」として収入印紙で支払います。実は、不動産売買では他にも収入印紙で支払うものがあるので覚えておきましょう。まずその一つは不動産売買契約書で、もう一つは受取書です。不動産売買契約書は売手と買手の両者がそろって成立するものであり、そのため収入印紙も両方で負担することになります。不動産売買契約書はケースによって異なることがあり、複数の書類を用意する場合はその部数分の収入印紙が必要です。やや面倒な印象ですが、仲介業者などが間に入る場合は実際の作業はすべて任せておけば心配は要りません。売手と買手は必要な収入印紙を購入するための費用を支払うだけです。

仲介手数料

不動産を購入する際にかかる費用の一つに仲介手数料があります。仲介手数料は必ず必要なわけではなく、中古物件などを購入するときに売主と買主の間に入り、契約が締結されるまでの一切を仲介業者にサポートしてもらった際に支払うものです。ですから、例えば個人間で売買契約が成立した場合は必要ありません。仲介手数料とは通常、不動産会社など宅地建物取引業者に対して支払われるのが一般的で、売買契約が成立した時点で支払うことになります。

仲介手数料の額は、不動産の額をもとに計算します。仲介手数料の額は宅地建物取引業法第46条によって上限が決められており、その範囲内であれば仲介業者ごとで自由に決めてかまいません。宅地建物取引業法第46条に定められている額は不動産の額に応じて3つに分かれています。例えば400万円以上の不動産であれば売買価格の3.3%以内が仲介手数料(税込み)です。しかし、多くの不動産会社は上限ギリギリの額で請求してくると考えておいた方がいいでしょう。

また、不動産売買にかかる仲介手数料は一括で支払うことは少なく、通常は契約時に半分、残りの半分は物件を引き渡す際に支払うという流れです。2回に分けて支払うとはいっても、不動産は高価な買い物であり、その仲介手数料となると負担は大きくなります。ただし、中には「ゼロワンハウス」のように、一切仲介手数料を請求しない仲介業者も存在しています。

住宅ローンの諸費用

不動産は高価な買い物で、多くの場合は住宅ローンを利用しての購入になります。その場合は住宅ローンに関する諸費用も発生するので心得ておきましょう。住宅ローンを組む際、一般的にかかる費用とは融資手数料、斡旋手数料、そしてローン保証料や建物に関わる各種保険料などです。まず融資手数料ですが、これは銀行などの金融機関に支払う手数料のことで、通常は3〜5万円程度で設定されています。続いて斡旋手数料は住宅ローンに関する手続きを専門業者などに代行してもらったときに発生します。ですから、自分で行った場合は必要ありません。

ローン保証料とは保証会社に支払うもので、ローンの審査が通った際に保証してもらうための費用です。ローン保証料は実際の借入額によって決まります。最後に保険料ですが、これは火災保険や地震保険などのことで、万が一に備えてかけておくものです。実際には保険会社やプランによって変わりますが、おおよその目安として火災保険料の場合は15〜40万円前後、地震保険は1〜3万円程度で見ておけばいいでしょう。

不動産購入時は登記や手数料などの費用がかかると知っておこう

不動産を購入するには不動産登記や各手数料などさまざまな費用がかかります。これらの費用がかかることを知っておかないと、いざ購入する段階で慌てるかもしれません。ただし、考えて購入すれば中には無料でできることもあり、手数料を抑えることは可能です。例えば「ゼロワンハウス」のように仲介手数料が無料になる仲介業者も存在するので、覚えておくといいでしょう。

【この記事の監修】
森元 将士 1983年生まれ 宅地建物取引士

日本大学卒業後、テレビ制作・コーディネーターの職を経て大手不動産会社へ入社。 幅広い不動産売買業務全般に携わる。 購入者が損をしない不動産選びを支援したいという想いから、2014年に不動産売買仲介サイト「01HOUSE」を立ち上げ、現在まで300件以上の不動産取引を経験。疑問と不安を解決し、不動産購入の後押しとなる情報を発信している。

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